入浴の奨め/お風呂の起源・豆知識
日本人はお風呂が好きですね。
江戸時代には大衆娯楽として「湯屋」がありました。
ところで、日本のお風呂の起源をご存じですか?
実は仏教が大きく関わっています。
というか、仏教が慣習としてのお風呂を作ったのです。
仏教には、元々身体を洗い心身の穢れを落とす考えがありました。
昔、行基(ぎょうき/ぎょうぎ)という僧がいました。
とても有名な方ですので、一度はどこかで目にしたことがあると思います。
この方が奈良時代に、東大寺建立の資金を集めるために全国を行脚しました。
そして民衆に身体を洗う方法として、湯屋を広めたと言われています。
身体を温めるので免疫が強まり健康になりますし、不衛生な環境を改善して疫病発生を抑制する効果があったと思います。
当時のお風呂は蒸し風呂で、室町時代の京都でも湯屋は蒸し風呂です。
京都の妙心寺には”明智風呂”という重要文化財があり、同じく京都の相国寺にも文化財として風呂が残されています。
お寺とお風呂は関係性が深いんですね。
ちなみにこの行基さん、全国各地でたくさんの温泉を開湯しています。
”温泉大国日本の生みの親”でもあるかもしれません。
湯船でリラックスしながら、このお話を思い出していただけたら幸いです。
宗務部 勇堂
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