「だれがつくったの?」
三月に入りましても、まだまだ朝は布団から出たくない寒さを感ずる今日この頃ですが、皆さまはどうお過ごしでしょうか
暑さ寒さも彼岸まで、という言葉もございます。気を抜かずに引き続きご自愛していただけたらと存じます。
さて、三月と申しましたら卒業式。四月は入学式とつづいて、別れや新たな出会いを経験する時分でありますが、そのころに情景を飾ってくれるのがなんといっても桜でございましょう。鮮やかに空を染め、ひらひらと舞い落ちる桜。
では、いったいぜんたいこの桜は、だれがつくったのでしょうか。
春になると枝いっぱいに花をつけ、夏には青葉を茂らし秋ごろから葉を落としながら冬にはじっと春を待つ。この趣のある体系は、到底、人がつくったものだとは思えません。
私自身、この問にずっと頭を悩ましている次第であります。答えをもち合わせているわけではありませんが、奇妙奇天烈なこの問を皆さまにも是非一考していただければと存じます。
慈恵院僧侶 杉山
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