「彼岸と六波羅蜜」
三月といえば彼岸の季節ですね。先日、先輩と一緒に彼岸法要を行いました。先輩の法話のテーマは「六波羅蜜」についてで、「全部を完璧に実践するのは難しくても、一つでもいいから意識してみてください」というお話でした。
私はその中でも「禅定」と「忍辱」を大切にしたいと思います。
禅定とは
『六祖壇経』に、
「不被外境所動是禅、内心如如不動是定」
とあります。これは、外の出来事に振り回されず、心を落ち着かせることが禅定だという意味です。先輩も「心がざわついたら坐禅をしなさい」とよく言われますが、本当にその通りだと思います。
忍辱とは
『華厳経』に、
「一念慎心起、火焼功徳林、百萬障門開」
とあります。これは、ちょっとした怒りで、これまで積み重ねた徳が台無しになってしまうという教えです。カッとなることがあっても、できるだけ心を穏やかに保つことが大切ですね。
これからも坐禅を続けながら、日々の生活の中で禅定と忍辱を実践していきたいと思います。
慈恵院僧侶 王全
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